LZ127Profile

「グラーフ・ツェッペリン」で世界周航

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第一区間

第1中継点:東京

到着した!8月19日:8時45分(中部ヨーロッパ標準時)、最初の目的地近郊に着いたのである。
我々は時計を見た。互いに手を取りあった。
我々は何と言うべきか判らなかった。
ただ、叫んだ。万歳!フリードリッヒスハーフェン・東京間を99時間で航行した!この99時間に一体何が起こったのだろう!

この飛行船はリトアニアの国境からロシア横断の大飛行を行い、59時間で太平洋に来た。
同じ道程をシベリア横断鉄道の急行列車で行おうとすれば、おそらく5倍以上の時間を要したであろう。大した障害がないと仮定しての話である。
洋上航行では、ツェッペリンと同じ時刻にドイツを出発したとすれば、東京まで42日間掛かる。

我々の飛行船は、第5エンジンを休止させながら、4基のマイバッハ・エンジンで順調に、何の障害もなく安全に航過した。
技術的に見ると、エンジン出力の信頼性を確認するための比類ない、素晴らしい試みであっただけでなく、新しいコンビネーション駆動手段の卓越した価値を実証するものであった。
しかも同時に地上探検の新方式に、期待に満ちた展望を見出すことが出来たのである。

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