フリードリッヒスハーフェンのツェッペリン飛行船技術社(ZLT)のページによると2007年9月20日に、南アフリカでダイアモンド探査に当たっていたツェッペリンNT(NT07型)の初号船がマスト繋留中に突然竜巻に襲われて、船尾が地表に当たり重大な構造損傷を受けた。
この事故で、南アフリカの地上員1名が怪我をして病院に収容されたが、不幸中の幸いで病院は命に別状はないと発表している。しかし、同僚が徹夜で付いていたという。
この第一報によると、ZLTはフリードリッヒスハーフェンから専門家をボツワナに向かわせることを検討中ということであった。
翌21日にはZLTの首脳と飛行船の専門家が飛行船の損傷を調査するために同日出発と報じている。詳細は調査中で改めて発表されることになっていると報道された。
事故の翌々日に当たる22日には専門家が現地に到着し状況を見た結果、修復は不可能と判定された。突然の竜巻で船尾が地表に激突したらしい。
ボツワナのCAA(民間航空局)は文書類や飛行船の破損した部品などをガボーレネ(手許の平凡社世界地図帳ではガベロネス)から持ち出すことに異存はないとしている。詳細はZLTで調査されることになっている。
その後、ZLTから新たな発表は行われていない。ダイアモンドを含む地下資源の探査に用いる計器は飛行機やヘリコプターでは振動のため測定できず、そのためデビアスが昨年からカラハリ砂漠で夜間に探査していたものである。デビアスではカナダでもダイアモンド探査を検討中と報じられていた。アフリカのダイアモンド探査でスケジュールが埋まってカナダに向けることが出来ないが、新造には1年以上かかると「ブイヤント航空(2007年7月刊)」に転載されていた。
見出しの写真はDZRのフライトブックから転載した「フリードリッヒスハーフェン(D-LZFN)」と呼ばれていた頃の同船である。
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