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飛行船と飛行船の旅

Freiballon

Engberding著 "LUFTSCHIFF UND LUFTSCHIFFAHRT"

飛行船と飛行船の旅
その過去と現在、未来


第1章 飛行船

第1節 基本理論(2)

以前には、その安さと快適さゆえにしばしば行われていたように自由気球飛行に重い都市ガスを用いると、浮力は1立方mあたりおよそ 0.6~0.8kgにまで著しく低下する。暖められた空気を使用した場合、例えば100℃で1立方mあたり 0.34kgの浮力を生じるような高温の空気を使用するとその数値はさらに大きくなる。

これらの数値ではすぐに落下してしまう。ガスを収容するために必要な空間の比率に対し絶対的に考えると浮力はほんの僅かである。残念ながらこの地上の、たいていは人間や貨物のようなかなり重さのある重量を持ち上げるためには大量の浮揚ガスが必要になる。従って飛行船自体のガス室の容量とそれに応じた寸法は非常に大きなものになる。

それは発明家のあらゆる大胆な発想をもってしても避けられないことである。素人は平均的にざっと概算して 1kgを持ち上げるためには1立方mのガス室が必要と考えるかもしれない。

ガスの浮力は一定ではなく、とりわけ気圧や気温といった様々な要因に左右される。すでに説明したように浮力は常に排除される空気から充填ガスの重量を差し引いたものに等しい。その数値の絶対的な大きさという点に関しては、方程式の右側で空気の重量は遙かに優勢となる。空気の重さが変化すれば、ほぼ同じ割合で飛行船の浮力も変化する。

飛行船が高々度まで上昇すると、そこでは大気圧がより低く、それに応じてそれ自体の比重が小さくなり飛行船の浮力も低下する。水銀柱10mmの気圧低下あたり、浮力は 1.3%減少する。大まかに言えば、高々度を除いて飛行船が 80m上昇するごとに浮力はおよそ 1%減少する。

  (工事中)

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